「国民生活金融公庫」

1.まえがき&能書き

 銀行は金利が高いし、小口には冷たく貸し渋る。
  信販とかだと貸してはくれるけどもっと金利が高い。
 友人知人親戚縁者はプレッシャーがありすぎる。
 で、「国民金融公庫」を調べてみた。
 参考:http://www.kokukin.go.jp/
 えっ、「金利2%!」「新規事業者優遇!」
 さっそく、わけもわからず「国民生活金融公庫」へ。
 なんか恐いおじさんが申し込み用紙と、案内等を渡してくれた。
 「当公庫では、新たに開業される方向けの融資制度について
 無担保・無保証人でご融資する特例措置の内容を
 平成14年1月4日から拡充しました。」
 と書いてある。  自己資金の要件  は
 開業前または開業後で税務申告を終えていない場合は、
 開業資金の2分の1以上の自己資金を確認できる方
 とはあるけれど、必要資金が500万円なら250万円
 までを金利3%で借りれるのかあ。
 参考:http://www.kokukin.go.jp/pfcj/topikakujyuu.html
 新規開業の場合は「新規開業資金」として
 保証人、担保または信用保証協会の保証が必要
 だけれど、年2.1%で七年まで借りれるらしい!
 参考:http://www.kokukin.go.jp/pfcj/loanj.html
 と言う訳でさっそく書類を書こう。

2.「提出書類」

 「借入申込書」と「開業計画書」を提出しなければならない
 らしいが、こう言うのが面倒でいつもなら諦めるところだが
 今回は奥様の夢のためにがんばってみることにする。
 記入例が親切に書いてあるから書けそうだ。

1. 借入申込書    

 住所、氏名、屋号はすぐ書ける。
 「申込金額」は、ありったけのお金を集め、店用の銀行口座を
 作り、入金してその同額までの範囲で金額を決める。
 本当は必要な資金−自己資金=借入金額なんだけど・・・
 無理なくゆとりをもって借りなければ・・・
 資金の使い道は商品。機具備品や内装だと見積り書が要るし、
(見積り書はどのみち必要だけど)こちらのほうが簡単そうだ。
 本店は店の住所、申込人は自宅の住所。
 
開業予定年月を記入し、業種、従業員数を決めておく。
 問題は連帯保証人だ。親しき中にも礼儀あり?
 両親はもう亡くなってるし、兄弟は遠くて疎遠だし、友人は
 貧乏人ばかりだし、普通に収入がある人間は義弟くらいかあ・・
 と言うことでお願いすることにした(保証人も印鑑証明必要)

2. 開業計画書1

 事業内容の項目
  目的、動機   経験を生かしたいとか夢だったとか・・・
  経験は     今までの、雑貨屋に必要だろう経験を書いた
         例えば「フリーマーケットでTシャツを
           プリントして売っていた」
          「文具関係の仕事をしている」とか
  商品、サービス こんな店にしたいこんな物をおきたい
         と言う願望希望みたいなことを書いた
  セールスポイント 他にはこれはない!というのを強調

 予定の販売先、仕入れ先
  具体的にそんなに決まっていなかったので、交渉中の会社や
  未定のところとかも書いたけれど、これは大失敗。
  後で、面接のときに「見積り書」「受注契約書」等が要る
  ことを知り、急いでそれらを送ってもらった。

3. 開業計画書2
   

   必要な資金
    設備資金(内装工事費、器具備品代、商品棚等)を各々必要な
     金額と、見積りしてもらった先を書く(・・様見積りとおり)
    運転資金は  仕入れなど  この二つの合計が必要な資金
   
   調達の方法
    自己資金は 銀行口座にある額以内で
    国民生活金融公庫からの借入 は申込書に書いた金額
    開業のための借入があれば それも記入
     この合計が調達できる金額で必要な資金と同額になる

   開業後の見通し  これが一番苦労した
    1.売上高の計算方法の参考資料をもらったけど製造業、
     コンビニ、床屋とかは書いてあったけど「普通の販売業」
     が書いてない!国庫の小企業の経営指標で調べれるらしい
     が、どこにあるかわからない・・・
     売上高=平均単価×一日の購入者数×一ヶ月の営業日数
     単価が低ければ当然売り上げも低い。購入者数が少なくても
     同じこと。一体平均単価っていくらくらいだろうか?
     購入者数は?自分の経験と推測、知り合った雑貨屋さんの
     数値と目標と、実際の仕入れ価格からの計算から、無理矢理
     数字を出す。結構これが大変な作業でした
    2.売上原価(仕入高)は「1」と大きく関わってくるけれど、
     低ければ低い程利益があるからいいのだけど・・・
     仕入れ先がほぼ決まって、仕入れ値、定価があれば簡単、
     定価の無い物は自己判断、依託販売は価格の付け方をもう
     ちゃんと決めておかないといけない
    3.人件費は世間の相場で、土日はこむから五時間とか、予定を
     書いておけば良さそうだ(あとで税務署に源泉徴収表とか
     提出しないといけないんだけど)
    4.支払利息は借入予定金額×2.1%÷12ヶ月
    5.家賃はそのまま、その他は水光熱通信交通消耗品等適当に
     と全ての空白を埋める作業。そして
    6.売上(1)− 原価(2)- 経費(3.4.5.) が利益になる
     やはり利益が出ないようだと融資は難しいんだろうなあと..
    7.同じように軌道に乗った後の数字を埋めていく。半年から
     一年後に二割は増えるようにしたい
 とりあえずは、これが提出する最初の書類
 ちゃんと数字があってるか確認作業。
 面接で、数字の根拠を聞かれるだろうからある程度見積もりや
 購入予定のパンフ?価格表とかを、ちゃんと用意しないとね
 もちろん購入済みなら領収書を。
  内装なら 「工事費」、「看板取り付け費」、「エアコン設置費」
        「照明、電気工事費」「床タイル代」ETC
  器具備品 「パソコン」「照明」「プリンター、コピー機」とか
  陳列棚等  「机」「椅子」「陳列棚」「ショーケース」等など
 各々 見積もり等や予定または予算の金額をおおよそ書いてみる
  商品   「仕入れ先リスト」を用意して、掛け率はいくら、
        各々の商品の単価、どれが一日いくつ売れて、
        平均単価はいくらくらいで・・など、実際に
        営業した時を想定して思い付くだけ書いてみる

  郵送でもよいらしいのだけど、意欲を見せる意味でも
 「国民生活金融公庫」の受け付へ 直接持って行った
 後は、面接日を郵送で知らせてくれるそうだ。
 待つ身は辛い・・その間も資料の準備。あればあるだけ良いらしい。

 書類を出してから二日で通知が届き、その二日後に!
 昔の受験での面接を思い出して、「どきどき」がひどくなる

「持参する資料」
 
  以下は国金から送られてきた書類の抜粋です

 1.開業計画書の売上、売上原価、経費の計算に用いた資料
  (仕入れ先からの仕入れ予定表、販売先との受注契約書等)
 2.勤務時の給与明細叉は源泉徴収票等)
 3.見積り書、工事請負契約書、建築確認通知書
  (内装工事、備品等の購入について)
 4. 預金通帳(家族分等全て。公共料金支払いのもの。
   自己資金が確認できるものを記帳後に持参)
 5. 開業のために準備した有価証券等
 6. 開業のために使った資金の領収書
 7. 借入金のある場合支払額、残高(支払明細書、残高証明書)
 8. 土地建物の登記済権利証書(家族名義のものも)
 9. 不動産、店鋪、自宅等の賃貸契約書
  10.地代・家賃の最近六ヶ月の領収書
11.不動産担保希望の場合不動産登記簿謄本、固定資産税の領収書
12.営業許可書、認可書、資格叉は免許を証明するもの
13.運転免許証、パスポート、健康保険証等
14.その他

 5.7.8.11.は関係ないし、10.はまだ家賃を払ってないし、
 12.はとりわけて必要なものもないし・・・・それ以外
 分かる限り、できる限り、集めれるだけの資料を持って
 (取引先リスト、その仕入れ掛け率、単価、仕入れ見積もり、
 仕入れ予定品目、量、器具備品購入予定品目、その見積もり
  やカタログ、内装費一覧、店鋪予想図、経費一覧 等)
 窓口に行く・・・え?若いお兄さん・・恐くないぞ
  (隣の面接官はちょっと怖そう)丁重な挨拶を。

 さっそく、面接が始まる。
 用意した書類を次から次へとコピーして行く。
 通帳だけは手書きで写す。それらの質疑応答?
 色々な数字の根拠を聞かれ、その資料をまた出すと、
 またそれをコピーしに走る。
 突然、略歴を聞かれ、予定していない質問にあたふた。
 「結構転々としてますね」だとさ。
 そりゃあ、一般ピープルとはちょっと違うけど
 それほどまででもないけどねっと思いつつ、
 「店を開きたいのでその資金集めのために、できるだけ
   効率の良い仕事を選んだので・・」と答えて終わり。
 約一時間。あっと言う間に面接は終わった。
 が、「お昼からお店にお伺いします」と言われてまたびっくり。
 昼からの予定を全て繰り上げ、なんとかお昼に店に向かう。
 予定の時間を三十分遅れて担当者が現れる。
 別段、何を聞かれる訳でもなく、多分、店鋪の実体の確認、
 立地条件等を見に来たのだと思う。
 これで、全ての面接は終了。
 一〜二日、審査があるそうだ。
 後は二〜三日後に、郵送で結果を送ってくるらしい。
 ほっとはしたけれど、待つ身も辛い。

 3.「通知」

 やったあ!合格・否・審査が通り融資OKの通知がきた。
 長い戦いだあ・・・何しろ自分が考えれるだけの資料作りに
 二週間ほど掛かり、その間、妻とも口論したり、ストレスで
 不眠気味になったりで大変だったのだから。
 友人に言われたとおり「何しろ資料作り」が一番大切だったようだ。
 計画性と意気込みと慎重さを表せれるし、なにより
 「信用」できるかどうかの判断材料になるのだろうな。
 が、まだ、終わらないのだ....

 4.「融資を受けるための提出書類」 
  
  1. 借用証書(自署、2000円の収入印紙)
  2. 送金依頼書
  3. 印鑑証明書
  4. 預金口座振替利用届け
  5. 振込・引き落し銀行通帳

 これを持って契約窓口に行かねばならぬ。
 急いで保証人のサインと実印の用意
 2000円の収入印紙は郵便局で購入、
 借入額、名前、を記入し印紙を貼り割印
 「借用書」は終了。
 送金依頼書は取引銀行の名前口座番号を記入し実印を押す。
 区役所で印鑑証明をもらいに行く
 所定の用紙を持って混雑する銀行へ行き
 預金口座振替利用届けをだし控え?をもらい完成。
 面倒なことはないけれど、時間のかかるところばかり。
 二人でやったからいいけど、一人だったら何日かかることやら・・
 揃ったところで速攻で契約窓口に行く。
 不備がないか何度も確認、受理されたあ!!
 「XX日に銀行にふりこまれますので・・」
 と、やっと待ちに待った言葉を聞けた...
 そしてその日、通帳記入  で
 「やったあ、入金されてる!!!!」
  と、やっとのことで長い戦いは終わりました。

 さて、次は「古物の登録申請」だあ

国  金